「別荘を持つと、どんな税金がかかるの?」
そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
住民票のある自宅とは別に、週末や長期休暇に過ごすセカンドハウスを所有すると、「固定資産税」に加えて、もう一つの住民税=家屋敷課税(住民税の均等割)が発生するケースがあります。
実際、我が家でも那須の別荘に対して毎年4,700円の住民税を支払っています。本記事では、どんな場合に別荘に住民税がかかるのか?金額はいくらなのか?固定資産税との違いは?といった「別荘税金のしくみ」について、わかりやすく解説していきます。
これから別荘を検討している方や、通知書が届いて驚いた方も、ぜひ参考にしてください。
二拠点生活で気づいた「住民税が二重にかかる!?」
我が家は東京に自宅を持ちながら、那須に小さな別荘を所有しています。都心と自然、どちらの暮らしも楽しみたくて始めた“デュアルライフ”。子どもたちとの週末や長期休暇を、緑に囲まれた那須で過ごすのが定番になっています。
ところがある日、ポストに届いたのが「市民税・県民税の納税通知書」。差出人は那須〇〇市。え?私たち、那須には住民票を置いていないのに、なぜ税金がかかるの?
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固定資産税との違いとは?
「別荘にかかる税金」と聞くと、多くの方がまず思い浮かべるのは「固定資産税」だと思います。我が家でも、もちろん那須の別荘に対して固定資産税を支払っています。しかし、今回のテーマである住民税(家屋敷課税)とは、全く別の税金です。
項目 | 固定資産税 | 家屋敷課税(住民税) |
課税対象 | 土地・建物の資産価値 | 別荘の所有(住民票がない人) |
課税方法 | 評価額に応じて変動 | 一律(那須の場合は年額4,700円) |
支払い回数 | 年1回(または4期分割) | 年1回のみ |
支払い先 | 自治体 | 同上 |
控除や減免の可否 | 一部あり(住宅ローン控除など) | 原則なし(条件次第で非課税) |
別荘でも「住民税」が課税される仕組みとは?
那須〇〇市役所に確認したところ、これは「家屋敷(かおやしき)課税」と呼ばれる制度に基づくもの。要点を簡単にまとめると…
- 1月1日現在、那須塩原市に住民登録がないこと
- 住民税が、実際の住居(東京)で課税されていること
- 那須に“自由に居住できる状態の住宅”を所有していること
これらすべてに該当すると、「那須〇〇市独自の住民税(均等割)」として課税されるのです。
家屋敷課税とは?
「家屋敷課税」は、正確には「市町村民税・県民税の均等割」のことを指します。つまり、所得の有無に関係なく一律で課税されるタイプの住民税です。
那須〇〇市ではこの均等割が次のように定められています。
- 市民税:3,000円
- 県民税:1,700円(栃木県)
- 合計:年額4,700円
この金額は、所得や年齢に関係なく、毎年一律で請求されます。
実際に我が家が支払っている金額は?
我が家の場合も、まさにこの「家屋敷課税」が該当しました。通知書に書かれていたのは、年間4,700円の支払い。内訳も市税と県税に分かれて明記されています。
もちろん、東京での住民税も毎月きちんと納めていますので、実質的に「二重課税」状態。
実際に届いた「家屋敷課税」の納税通知書

• タイトル:「令和7年度 市民税・県民税・森林環境税 税額決定・納税通知書」
• 年額税:4,700円
「いつでも自由に居住できる状態」って?
ここでのポイントが、「いつでも自由に居住できる状態」とされるかどうか。具体的には…
• 電気・ガス・水道などのライフラインが整っている
• 家具や家電がそろっていて、人がすぐに住める状態
• 上記でなくても実質的に所有者がその家を管理・使用している
このような状態だと、たとえ年に数回しか滞在しなくても、住民税の課税対象になるのです。
非課税になるケースとは?
では、どんな場合はこの課税が免除されるのでしょうか。那須塩原市の規定によると、以下のような場合は非課税となります。
- 所有しているが他人に貸している(賃貸物件)
- 実際に住んでいる市区町村で非課税扱いとなっている方
つまり、あくまで「自分たちが自由に使える家」を所有していることが課税の条件。貸し出している別荘や、住民税が非課税の人には適用されません。
別荘の住民税、支払い方法は?便利な選択肢がたくさん!
那須などの自治体で発行される「家屋敷課税」分の住民税(年間4,700円)は、意外と支払い方法が豊富です。忙しい方や都市部からの二拠点生活者でも支払いやすい仕組みになっています。
納付場所・支払い窓口
以下の場所で納税できます:
市役所・支所・出張所での直接納付
• 那須〇〇市役所
• 各支所、出張所
金融機関
• ◆足利銀行
• ◆栃木銀行
• ◆那須信用組合
• ◆那須野農業協同組合
• ◆ゆうちょ銀行・郵便局
※◆印の金融機関では、Pay-easy(ペイジー)対応ATMやインターネットバンキング・モバイルバンキングでも納付可能です。
QRコード決済・スマホアプリも対応!
納付書に地方税統一QRコード(eL-QR)が印刷されている場合は、下記の手段でも簡単に支払えます:
• スマホアプリ:
- PayPay
- au PAY
などの主要なスマホ決済サービスに対応。
• eL-QR対応金融機関:
全国の対応ATMやネットバンキング経由で納付可能です。
👉 詳しくは地方税共同機構(eLTax)公式サイトをご覧ください。
実際我が家はPayPayを使って、バーコードスキャンだけで簡単に支払いできました。

コンビニエンスストアでも支払いOK(指定期限内)
対応店舗(バーコードが印字された納付書が必要):
- セブンイレブン
- ローソン/ローソンストア100
- ファミリーマート
- ミニストップ
- ヤマザキデイリーストア・デイリーヤマザキ・ニューヤマザキデイリーストア
- セイコーマート・ハマナスクラブ
- ポプラ・くらしハウス・スリーエイト
- 生活彩家
- MMK設置店
- ダイエー
- ハセガワストア など
💡注意点:
• 汚れや折り目のある納付書は使えない場合がありますのでご注意を。
ゆうちょ銀行のATM・渉外員対応もOK
- ゆうちょ銀行の払込機能付きATMからの支払いも可能。
- ゆうちょの渉外員に納付書を預けることもできます(預かり証を必ず受け取りましょう)。
忘れずに!支払い期限と保管書類
- 領収書(受領証)は大切に保管してください。
- 顔写真付きの本人確認書類(免許証等)の提示を求められることがあります。
このように、市役所や銀行に行かなくても支払える手段が充実しているので、別荘に長く滞在しない方でも安心。自分に合った支払い方法で、忘れずに納税しましょう!
年間4,700円は高い?安い?
人によって感じ方は違うかもしれませんが、我が家としては「妥当」だと考えています。
確かに“二重課税”ではありますが、以下のようなメリットも考慮しています。
- 市道の除雪やゴミ処理といった行政サービスの一部を享受している
- 急病や災害などの非常時に、地域の行政とのつながりがある
- 固定資産税とは別の「地域への参加費」のような位置づけ
二拠点生活を考えている人へのアドバイス
これから「田舎に別荘を持ちたい」「二拠点生活をしたい」と考えている方へ、いくつかアドバイスを。
- 別荘地のある市町村の税制を事前に調べよう
同じ日本でも、市町村によって制度や税額は異なります。事前に「家屋敷課税」について確認しておくことで、想定外の出費を防げます。 - ライフラインの整備状況にも注意
水道・電気・ガスなどが通っているかは重要です。逆に、あえてライフラインのない山小屋にすることで課税を回避する選択もあります。 - 使用頻度と費用のバランスを見極めよう
年に1回しか使わない別荘に年間何万円もかかるなら、民泊や長期レンタルという選択肢も検討する価値があります。
まとめ|「別荘の住民税」は知っておくべき“維持費”のひとつ
別荘の住民税=「家屋敷課税」は、まだまだ知られていない費用の一つ。でも、二拠点生活を楽しむためには、こうしたコストも“必要経費”として受け入れる覚悟が大切です。
我が家では、年間4,700円を「心地よい田舎時間」の参加料と考えています。もしこれから別荘を持つ予定がある方は、ぜひこの記事を参考に、自分に合った“住まいのスタイル”を見つけてくださいね。
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